アポプラストとは?
あぽぷらすと
アポプラストとは、植物体内で細胞壁や細胞間隙を通じて水や溶質が移動する経路のことです。
アポプラストとは、植物の細胞壁・細胞間隙・木部道管など、細胞の原形質(生きた部分)を通らずに連続した空間を形成している領域の総称です。水や無機イオンは、細胞の内部を経由せずにこのアポプラスト経路を拡散によって移動することができます。
植物が土壌から水を吸収する際、根毛から取り込まれた水分の多くは最初にアポプラスト経路を通って根の内側へ向かいます。しかし根の内皮にはカスパリー線と呼ばれる疎水性の帯状構造があり、この部分でアポプラスト経路が遮断されます。そのため水や溶質は内皮細胞の原形質を必ず通過しなければならず、これにより植物は吸収する物質を選別することができます。
アポプラストを通る経路はアポプラスト輸送と呼ばれ、もう一方の経路であるシンプラスト(細胞質が原形質連絡で連結された経路)輸送と対比されます。両経路は植物の水分・養分輸送において相補的な役割を担っています。
アポプラストは植物生理学・農学の研究で重要視されており、塩ストレスや乾燥環境下での植物の水分吸収メカニズムを理解する上で欠かせない概念です。
使い方・例文
植物の根が土壌中の水分を吸い上げる仕組みを学ぶ際や、農作物の塩害・水ストレス研究の文脈でアポプラストという語が登場します。
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