かみのけ座銀河団とは?
かみのけざぎんがだん
かみのけ座銀河団とは、かみのけ座方向に位置する大規模な銀河の集団で、宇宙の大規模構造や暗黒物質の研究で重要な役割を果たしています。
かみのけ座銀河団(Coma Cluster、Abell 1656)は、かみのけ座の方向に約3億2,000万光年の距離に位置する大規模銀河団です。数千個の銀河を含む豊かな銀河団のひとつで、宇宙論・天文学の歴史において特に重要な観測対象として知られています。
かみのけ座銀河団が科学史上で著名な理由のひとつは、1933年にフリッツ・ツヴィッキーがこの銀河団の観測から「暗黒物質(ダークマター)」の存在を初めて示唆したことです。銀河団内の銀河の運動速度が、可視光で観測できる物質の質量だけでは説明できないほど大きいことを発見し、見えない質量(暗黒物質)が存在するという仮説を提唱しました。
銀河団の中心部には2つの巨大楕円銀河(NGC 4889とNGC 4874)が位置しており、周囲には楕円銀河が多数分布しています。銀河団全体は高温のX線放射ガス(温度は数千万〜1億K以上)に満たされており、X線天文学でも重要な研究対象となっています。
かみのけ座銀河団はおとめ座銀河団と並んで最も詳しく研究された銀河団のひとつであり、銀河の形成・進化、銀河団のダイナミクス、宇宙の大規模構造を理解するための基礎的なデータを提供しています。
使い方・例文
宇宙の大規模構造や暗黒物質の解説で「ダークマター発見のきっかけとなった銀河団」として紹介されます。宇宙論の歴史を語る際にも必ず登場する天体です。
この用語をシェア
最終更新: