CYP阻害とは?
しーわいぴーそがい
CYP阻害とは、薬物や食品成分が肝臓の代謝酵素(CYP)の働きを抑え、他の薬の血中濃度を上昇させる現象のことです。
CYP阻害(シトクロムP450阻害)とは、ある薬物・食品・物質がシトクロムP450(CYP)の活性を低下させることで、同時に服用している薬の代謝が遅くなり、血中濃度が上昇する現象です。CYP誘導と対になる概念であり、薬物相互作用の主要なメカニズムのひとつです。
阻害の種類は大きく2つに分けられます。
- 競合的阻害:阻害物質が酵素の活性部位を取り合い、基質(代謝される薬)の結合を妨げる。阻害物質がなくなれば回復する。
- 非可逆的阻害(時間依存性阻害):阻害物質が酵素に共有結合して永続的に失活させる。新たな酵素が合成されるまで回復しない。
代表的なCYP阻害物質として、グレープフルーツジュース(CYP3A4を阻害)、クラリスロマイシン(抗菌薬)、フルコナゾール(抗真菌薬)、シメチジン(胃薬)などが知られています。
臨床上の問題として、スタチン系薬(高脂血症治療薬)や免疫抑制薬などのCYP3A4で代謝される薬の血中濃度が意図せず上昇し、副作用や毒性リスクが高まる事例が多く報告されています。処方時には食事や併用薬によるCYP阻害の有無を必ず確認する必要があります。
使い方・例文
「グレープフルーツジュースを飲みながら降圧薬(カルシウム拮抗薬)を服用すると、CYP阻害により薬の分解が遅くなり、血中濃度が上がりすぎて血圧が下がりすぎることがある。」このためグレープフルーツの摂取を禁じる薬が存在します。
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