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CYP誘導とは?

しーわいぴーゆうどう

CYP誘導とは、薬物や物質が肝臓の薬物代謝酵素(CYP)の産生を増やし、他の薬の分解を速める現象のことです。

CYP誘導シトクロムP450誘導)とは、特定の薬物・食品成分・環境物質などが、肝臓小腸に存在するシトクロムP450(CYP)という薬物代謝酵素群の発現量を増加させる現象です。CYPはヒトが摂取した薬物を分解・代謝する中心的な酵素であり、その活性が高まると、同時に服用している薬の血中濃度が低下します。

誘導が起きる仕組みは、誘導物質が核内受容体(PXR・CAR など)に結合し、CYP遺伝子の転写を活性化することで酵素タンパク質の産生が増えるというものです。この効果は通常、誘導物質の服用開始から数日〜数週間かけて現れ、中止後も同程度の期間をかけて元に戻ります。

代表的なCYP誘導薬・物質は次のとおりです。

  • リファンピシン(抗結核薬)
  • カルバマゼピン・フェニトイン(抗てんかん薬)
  • セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)
  • デキサメタゾン(ステロイド)

臨床的に重要なのは、ワルファリン(血液凝固防止薬)や免疫抑制薬などの治療域の狭い薬が影響を受ける場合で、血中濃度の低下により薬効が失われる危険があります。複数の薬を併用する際には、CYP誘導の可能性を考慮した薬物相互作用の評価が不可欠です。

使い方・例文

「結核治療でリファンピシンを開始したところ、CYP誘導により一緒に服用していたワルファリンの効果が弱まり、血液検査の値が大きく変動した。」このように、一方の薬が別の薬の代謝を加速させるケースをCYP誘導と呼びます。

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