4次元変分法とは?
よじげんへんぶんほう
4次元変分法とは、過去の観測データと数値予報モデルを組み合わせ、ある時間区間にわたって最適な大気の初期値を求めるデータ同化の手法です。
4次元変分法(4D-Var、よじげんへんぶんほう)とは、数値天気予報におけるデータ同化の手法の一つです。ある時間窓(アシミレーションウィンドウ、例えば6〜12時間)の中で収集されたさまざまな観測データ(地上・高層・衛星・航空機など)と、数値予報モデルの出力を統合し、観測値とモデルの差が最小になるような最適な初期値(解析値)を変分的に求めます。
「4次元」という名称は、水平2次元+高度+時間の合計4次元の情報を扱うことに由来します。これにより、時間をずらして収集された観測値を自然な形で同化できるのが特長で、前身の3次元変分法(3D-Var)よりも精度の高い初期値が得られます。
4D-Varの仕組みを簡単に整理すると以下のとおりです。
- コスト関数:モデル予測値と観測値の差の二乗和、および背景場(前回予報値)からの乖離を組み合わせたコスト関数を定義する
- 随伴モデル(アジョイントモデル):コスト関数の勾配を効率的に計算するための逆問題モデルを使う
- 反復最適化:コスト関数が最小になる初期状態を繰り返し計算で求める
欧州中期予報センター(ECMWF)や気象庁の全球数値予報システムなど世界の主要な予報機関が4D-Varを採用しており、現代の数値天気予報の精度向上を支える中核技術となっています。計算コストが高いことが課題ですが、スーパーコンピュータの性能向上とともに実用化が進んでいます。
使い方・例文
「4次元変分法によるデータ同化で全球モデルの初期値の精度が向上し、週間予報の信頼性が高まった」という形で数値天気予報や気象学の技術解説で登場します。
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