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黒漆とは?

くろうるし

黒漆とは、漆に鉄分などを加えて黒く着色した伝統的な日本の塗料で、漆器や建築の仕上げに広く用いられるものです。

黒漆とは、ウルシノキから採取した天然樹脂「漆」を黒く着色した塗料であり、日本伝統工芸において最も重要な仕上げ材の一つです。

黒色の発色には主に二通りの方法があります。一つは漆に水酸化鉄(鉄漿など)を混合する「鉄漆」系の手法で、漆成分のウルシオールと鉄イオンが反応することで深みのある黒を生み出します。もう一つは油煙や松煙などのカーボンブラックを混入する方法で、より艶やかで均一な黒が得られます。

黒漆は乾燥後に非常に硬く、耐水性・耐酸性に優れるため、長期保存に向いています。仏壇・漆器・刀の鞘・甲冑・神社仏閣の建具など、儀礼的・装飾的な用途に幅広く活用されてきました。重ね塗りを繰り返す「塗り重ね」によって漆膜が厚くなり、光沢と強度が増す点も特徴です。

日本の漆芸では、黒漆を下地として金蒔絵や螺鈿を施すことが多く、黒と金の対比が生み出す美しさは国内外で高く評価されています。文化財の修復にも使われるほど信頼性が高く、現代の工芸作家にも欠かせない素材です。

使い方・例文

茶道具の棗(なつめ)や重箱の外側に黒漆を何度も重ね塗りし、磨き上げることで美しい光沢を出す場面で登場します。

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