高圧直流送電とは?
こうあつちょくりゅうそうでん
高圧直流送電とは、電力を交流に変換せず直流のまま高圧で長距離送電する技術で、長距離・大容量輸送や異なる系統間連系に優れた特性を持ちます。
高圧直流送電(HVDC:High Voltage Direct Current)とは、発電所から消費地まで電力を直流のまま高電圧で送る送電方式です。一般的な交流(AC)送電と異なり、直流(DC)で電力を輸送し、送電端と受電端に変換装置(コンバーターステーション)を設けて交流⇔直流の変換を行います。
HVDCが交流送電より有利な場面は大きく3つあります。第一に長距離大容量送電で、交流送電では距離が長くなるほど無効電力による損失が増えますが、直流では損失が少なく経済的です。第二に海底ケーブル送電で、交流ケーブルは静電容量が大きく長距離に不向きなため、海峡横断や離島連系ではHVDCが事実上の標準となっています。第三に非同期系統間の連系で、周波数や位相が異なる系統を直流を介してつなぐことができます。
日本では東日本(50Hz)と西日本(60Hz)の周波数が異なるため、地域間での電力融通に直流連系が不可欠です。佐久間・新信濃・東清水の3か所に周波数変換設備が設置されており、東西間の融通量を制約する「連系線の壁」の一因となっています。
近年は再生可能エネルギーの遠距離輸送(洋上風力から陸上への送電など)や、国際連系線として各国でHVDCプロジェクトが拡大しています。電圧源型コンバーター(VSC)を使ったVSC-HVDCは制御の柔軟性が高く、次世代の主流技術として注目されています。
使い方・例文
北海道の大規模風力発電で得た電力を本州に送る際や、周波数が異なる東西日本の電力系統をつなぐ設備として、高圧直流送電が使われています。
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