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電荷密度波とは?

でんかみつどは

固体中の電子密度が空間的に周期的な波のように変調される量子集団現象です。

電荷密度(Charge Density Wave、CDW)とは、金属半導体結晶中で、自由電子の密度が空間的に周期的な縞模様(波)のように分布する状態です。これは電子間の相互作用と格子(原子の並び)との結合によって引き起こされる集団的な量子現象です。

通常、金属中の電子は空間的に一様に分布しています。しかし特定の温度以下では、フェルミ面の形状(特に「ネスティング」と呼ばれる性質)によって不安定性が生じ、電子密度が周期的に変調されることがあります。この際、電子の周期的な分布に合わせて格子原子も変位し(ペールス転移)、電荷密度波が安定化します。

電荷密度波を示す物質の特徴は以下のとおりです。

  • 低次元構造(鎖状や層状)を持つ物質に多い
  • 特定温度(CDW転移温度)以下で電気抵抗が急変する
  • X線回折や電子顕微鏡で周期構造が確認できる
  • スライディングと呼ばれる特異な電気伝導現象が現れることがある

電荷密度波は、低次元導体(ニオブ酸リチウム系化合物や遷移金属ダイカルコゲナイドなど)で観測され、超伝導との競合や共存という観点からも注目されています。電子の集団的振る舞いを理解する上で重要な現象です。

使い方・例文

二硫化タンタル(TaS₂)や二セレン化ニオブ(NbSe₂)などの物質は電荷密度波を示す代表例で、走査トンネル顕微鏡(STM)でその周期的な電子密度分布を直接観察できます。

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