錯イオンとは?
さくいおん
錯イオンとは、金属イオンを中心に、配位子(分子やイオン)が配位結合して形成した複合的なイオンのことです。
錯イオン(さくイオン、英: Complex ion)は、金属イオン(中心金属)の周囲に配位子(リガンド)が配位結合(配位子の非共有電子対を金属に供与する結合)によって取り囲んだ構造をもつイオンです。中心金属と配位子をまとめて錯体(コンプレックス)といい、その全体が電荷をもつ場合が錯イオンです。
配位子には水分子(H₂O)、アンモニア(NH₃)、塩化物イオン(Cl⁻)、シアン化物イオン(CN⁻)などがあります。中心金属に何個の配位子が結合しているかを配位数といい、4や6が一般的です。
錯イオンの例を挙げると次のようになります。
- [Cu(NH₃)₄]²⁺(テトラアンミン銅(II)イオン): 深青色、銅イオンにアンモニアが4個配位
- [Fe(CN)₆]³⁻(ヘキサシアニド鉄(III)酸イオン): フェロシアン化カリウムに関連
- [Ag(NH₃)₂]⁺(ジアンミン銀(I)イオン): 銀鏡反応試液(トレンス試薬)の主成分
錯イオンの色・安定性・反応性は中心金属と配位子の組み合わせによって大きく変わり、触媒・顔料・分析試薬・医薬品など幅広い分野で応用されています。水溶液中で金属イオンの多くは実際には水分子が配位した水和イオン(錯イオンの一種)として存在しています。
使い方・例文
高校化学でアンモニア水を加えると沈殿が溶ける「銅イオンとアンモニアの反応」の正体が錯イオン(テトラアンミン銅イオン)として説明されます。また銀鏡反応の実験でも登場します。
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