本文へスキップ

護民官とは?

ごみんかん

護民官とは、古代ローマ共和政において平民の権利を守るために設けられた特別な公職で、元老院の決定に拒否権を持ちました。

護民官(ラテン語:Tribunus plebis、トリブヌス・プレビス)は、古代ローマ共和政期に平民(プレブス)の利益を守るために創設された公職です。紀元前5世紀初頭、貴族(パトリキ)による政治独占に反発した平民が聖山に退去した「聖山事件」を経て制度化されたとされています。

護民官の最大の権限は「インテルケッシオ(拒否権)」です。元老院の決議や執政官の命令が平民に不利益をもたらすと判断した場合、護民官は「ヴェト(Veto)」の一言でその効力を停止させることができました。また、護民官の身体は「神聖不可侵」とされ、在職中は誰も危害を加えることが禁じられていました。

定員は当初2名でしたが、後に10名まで増員されました。任期は1年で、平民会での選挙によって選出されます。護民官の制度は貴族と平民の間の身分闘争(「身分闘争」と呼ばれる)において平民側の重要な武器となり、グラックス兄弟のように護民官職を活用して土地改革を推進しようとした政治家も現れました。

この職は現代の「拒否権」や「少数派保護」の概念の先駆けとして、民主主義の歴史を語る上で重要な制度的遺産となっています。

使い方・例文

歴史の授業でローマの政治制度を学ぶ場面や、グラックス兄弟の改革を題材にした書籍・ドラマで「護民官」という言葉が登場します。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語