表現論とは?
ひょうげんろん
群や環などの代数的構造を行列(線形変換)として具体的に表す数学の分野です。
表現論とは、群・環・代数などの抽象的な代数的対象を、ベクトル空間上の線形変換(行列)として実現することで、その構造を具体的かつ計算可能な形で研究する数学の分野です。19世紀末にフロベニウスやシューアらによって有限群の表現が体系化され、20世紀に入ってリー群・リー環の表現論へと大きく発展しました。
群Gの表現とは、GからGL(V)(ベクトル空間Vの可逆線形変換全体)への群準同型です。つまり群の抽象的な演算を行列の積として忠実に反映させる対応であり、この視点によって群論の問題を線形代数の道具で解析できるようになります。
有限群の表現は既約表現に分解でき、その指標(トレース)を調べることで群の構造を深く理解できます。リー群・リー環の表現論では、素粒子の「スピン」や「アイソスピン」が表現の次元と対応しており、標準模型における粒子の分類に不可欠です。また、数論ではラングランズ対応という壮大なプログラムが表現論を軸に展開されています。
現代では量子力学・結晶学・暗号理論・機械学習(対称性を持つニューラルネットワーク)など、純粋数学を超えた幅広い場面で表現論の考え方が活用されています。
使い方・例文
素粒子物理で電子のスピンを記述する際、SU(2)群の2次元表現(パウリ行列)が使われます。
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