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衍字とは?

えんじ

衍字とは、文章の書き写しや印刷の過程で誤って余分に入り込んだ不要な文字のことです。

衍字(えんじ)とは、書物・文書を書き写す(書写・書誌)際や印刷・校正過程で、本来そこに存在しないはずの文字や語句が誤って挿入されてしまったものを指します。「衍」には「余る・はみ出る」という意味があり、その字義のとおり「余計に混入した文字」という意味を持ちます。

衍字は古典籍・写本漢籍の校勘(テキスト批判)において重要な概念です。人の手で文書を書き写す作業では、

  • 同じ字や語句を誤って二度書く(重複)
  • 前後の行から別の語句を混入させる(行越し読み)
  • 注釈や傍書が本文に入り込む

といった形で衍字が生じやすいとされます。対義語は脱字(本来あるべき文字が抜け落ちたもの)です。また、文字が間違った形に変化したものは「誤字」、無意味な字が混じったものも広く衍字として扱われる場合があります。

校勘学では衍字を「〔衍〕」「(衍)」などと記して本文から区別するのが慣例です。現代の文字入力でも、キーボードの打ち間違いや自動変換による不要な文字の挿入を指して衍字という表現が使われることがあります。古典文学・漢文・写本研究において文献の正確な読み解きに欠かせない概念です。

使い方・例文

「この写本には『天地』のあとに『地』が重ねて書かれており、これは衍字と判断して本来の読みを復元した」というように、古典籍の校訂や文献学的な分析で使われます。

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