虫損とは?
むしそん
虫損とは、書籍・古文書・絵画などの紙や布製の文化財・古書が、虫(主に紙魚やシバンムシなど)に食害されて生じた穴や欠損のことです。
虫損(むしそん)とは、紙・布・木材などでできた書籍・古文書・絵画・経典などの資料が、虫に食われてできた穴・欠け・傷みの総称です。古書・古文書の状態を記録・評価するうえで重要な概念となっています。
- 紙魚(シミ):無翅昆虫で澱粉・糊・紙を好み、表面を削るように食害する
- シバンムシ(死番虫):幼虫期に本の内部を穿孔し、虫道と呼ばれるトンネル状の食害痕を残す
- チャタテムシ:カビを食べることが多いが、紙の劣化を促進させる
虫損が生じると、文字や図像の欠損、ページの破損が起こり、資料としての情報が失われます。古書の古書店での取引や図書館・博物館での評価においては、虫損の有無・程度が資料価値に直接影響します。「虫損あり」「虫損多数」などと状態記載されます。
防虫対策としては、適切な温湿度管理(温度20度前後、湿度50〜60%程度)、燻蒸処理(薬品による殺虫)、定期的な点検が基本とされます。すでに生じた虫損の修復は、和紙を用いた補修(裏打ちや虫損補填)によって行われ、文化財修復の専門技術が求められます。
使い方・例文
古書市で江戸時代の版本を手に取ると、ページに無数の小さな穴が開いていることがありますが、これが虫損で、主にシバンムシの幼虫が食い進んだ痕跡です。
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