薫衣香とは?
くのえこう
薫衣香とは、衣類や調度品に香りを移すために用いられる香料の一種で、平安時代から貴族文化の中で親しまれてきた日本の伝統的なお香です。
薫衣香(くのえこう・くんいこう)とは、衣服・寝具・室内の調度品などに香りを焚きしめるために調合された混合香料で、日本の香文化における代表的なお香のひとつです。
平安時代、貴族たちは沈香・白檀・丁子(クローブ)・麝香・竜脳など複数の香料を独自に調合した「薫物(たきもの)」を好んで用いていました。薫衣香はその系譜を引くもので、炭火や専用の香炉で静かに熱することで香煙を出し、衣類にじっくりと香りを移す用途に使われます。
薫衣香に用いられる主な原料には以下のものがあります。
- 沈香(じんこう):甘く深みある香りの香木
- 白檀(びゃくだん):やわらかな甘さの香木
- 丁子(ちょうじ):スパイシーな芳香をもつ花蕾
- 麝香(じゃこう)・竜脳(りゅうのう):定着剤・賦香剤として機能
現代でも香道や茶道の場、あるいは和装文化の愛好家の間で薫衣香は使われており、着物や帯に上品な香りをまとわせる慣わしとして受け継がれています。日本固有の「香り文化」の豊かさを今に伝える存在です。
使い方・例文
「薫衣香を使って振袖に香りを移し、晴れ着に風情を添える」のように、衣類への着香の場面でよく登場します。
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