脱感作とは?
だつかんさ
脱感作とは、繰り返しの刺激によって特定の刺激に対する感受性や反応が徐々に弱まる心理・生理的な現象のことです。
脱感作(desensitization)とは、同じ刺激を繰り返し受けることで、その刺激に対する感情的・生理的な反応が次第に低下・鈍化していく現象を指します。心理学・行動科学・生理学など幅広い分野で用いられる概念です。
臨床・心理療法の文脈では、特に系統的脱感作(systematic desensitization)が有名です。これは行動療法の一技法で、恐怖症や不安障害の治療に用いられます。患者をリラックスした状態にしながら、恐怖の対象(例:高所・蜘蛛・人前でのスピーチ)を弱い刺激から段階的に曝露し、不安反応を徐々に消去していく方法です。心理学者ジョセフ・ウォルピが開発し、現在もエビデンスに基づいた治療法として広く使われています。
一方、社会・メディアの文脈では、暴力的映像やショッキングなコンテンツに長期間さらされることで、暴力や苦しみに対する共感・嫌悪感が薄れていく「感情的脱感作」も問題視されています。特にフィクションや報道映像を通じた暴力描写への慣れが、現実への共感性を下げる可能性が研究・議論されています。
また免疫・アレルギー医学では、アレルゲンを少量ずつ投与してアレルギー反応を抑える「減感作療法(desensitization therapy)」にも同語が用いられます。
使い方・例文
高所恐怖症の人が、心理士の指導のもとで低い場所から少しずつ高い場所に慣らしていく治療は、脱感作(系統的脱感作)の典型的な活用例です。日常では「残酷なニュースを見続けて感覚が麻痺する」という状態も脱感作と表現されます。
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