本文へスキップ

系統的脱感作とは?

けいとうてきだっかんさ

系統脱感作とは、恐怖や不安を段階的に和らげることで、特定の対象への過剰反応を軽減する行動療法の技法です。

系統脱感作(けいとうてきだっかんさ)は、南アフリカの精神科医ジョセフ・ウォルピが1950年代に開発した行動療法の技法です。特定の刺激に対する不必要な恐怖不安反応を、段階的な暴露と弛緩(リラクゼーション)の組み合わせによって消去していく点に特徴があります。

治療の仕組みは、大きく三つの段階で構成されます。

  • 不安階層表の作成:恐怖の強さに応じて場面を弱い順から並べたリストを作る
  • 弛緩訓練:筋弛緩法などで深いリラックス状態を習得する
  • 段階的暴露:不安が弱い場面から想像や現実の状況に慣れさせ、徐々に強い場面へと進む
リラックスした状態と恐怖反応は同時に成立しにくい(相互抑制の原理)という考え方が根底にあります。

この技法は、特定の対象に強い恐怖を感じる恐怖症(フォビア)への適用が代表的です。たとえば高所恐怖症、動物恐怖症、スピーチ恐怖などに対して用いられます。また、強迫症や外傷後ストレス障害(PTSD)の治療にも応用されています。

現代では、実際の場面に段階的に直面させる現実暴露療法や、認知的要素を組み合わせた認知行動療法(CBT)へと発展しており、系統的脱感作の考え方はその基盤として位置づけられています。

使い方・例文

たとえば犬恐怖症の治療では、最初は犬の写真を見るところから始め、次に遠くから犬を眺め、最終的に犬に触れるという手順で段階的に慣らしていきます。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語