種面積関係とは?
しゅめんせきかんけい
種面積関係とは、生息地の面積が広いほど生息する種の数が多くなるという生態学の経験則で、S = cA^z の式で表されます。
種面積関係(species-area relationship、SAR)は、「ある地域や島に生息する種の数(S)は、その面積(A)の累乗関数として増加する」という生態学の基本的な経験則です。アロメトリー的な関係として S = cA^z(c:定数、z:傾きを示すスケーリング指数)の式で表されます。
この関係は二重対数グラフ上で直線になる特徴があり、グループや地理的状況によって異なりますが、z値は一般的に0.2〜0.4程度の値をとることが多いとされています。面積が10倍になると種数は約1.5〜2.5倍になる計算になります。
種面積関係が成立する理由としては、以下が考えられています。
- 面積が広いほど生息環境の多様性(ニッチの多様さ)が増す
- 個体群サイズが大きくなり、局所絶滅リスクが低下する
- 移入率が高まる一方で個体群の維持が容易になる
種面積関係は島嶼生物地理学と深く結びついており、離島・湖・森林断片・自然保護区など孤立した生息地の種多様性を予測するモデルとして応用されています。自然保護区の設計(大きな一つの保護区が有利か、小さな複数の保護区が有利か)をめぐる「SLOSS論争」にも直接関わる概念です。
使い方・例文
熱帯雨林の断片化が進む地域では、残された森林パッチの面積が小さくなるほど鳥類や哺乳類の種数が減少することが観察されており、種面積関係の式を使って保護すべき最小面積を推定する保全研究がおこなわれています。
この用語をシェア
最終更新: