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破壊的溶菌サイクルとは?

はかいてきようきんさいくる

破壊的溶菌サイクルとは、バクテリオファージが細菌に感染し、細菌細胞内で増殖した後に細胞を破壊(溶菌)して放出される一連のウイルス複製過程のことです。

破壊的溶菌サイクル(Lytic Cycle・溶菌性増殖サイクル)とは、バクテリオファージ細菌感染するウイルス)が宿主細菌に感染してから細菌細胞を破壊し、新しいファージ粒子を放出するまでの増殖過程を指します。ファージの増殖様式の中で最も基本的かつ破壊的なサイクルです。

溶菌サイクルは概ね以下のステップで進行します。

  1. 吸着:ファージが細菌の表面受容体に特異的に結合する
  2. 注入:ファージのDNA(またはRNA)が細菌細胞内に注入される
  3. 複製・合成:ファージのゲノムが宿主の代謝機構を乗っ取り、ファージDNA・タンパク質外殻を大量に合成する
  4. 組み立て:合成された成分が自己集合し新しいファージ粒子(ビリオン)が形成される
  5. 溶菌・放出:ファージが産生するリゾチームなどの酵素で細菌細胞壁が破壊され、100〜200個程度の新ファージが放出される

溶菌サイクルはファージがすぐさま宿主を殺す点で、ファージゲノムを宿主染色体に組み込んで共存する溶原性サイクル(Lysogenic Cycle)と対比されます。溶菌サイクルを行うファージを毒性ファージ(virulent phage)と呼びます。

この仕組みはファージ療法(抗菌薬耐性菌への対策)や遺伝子操作ツールの開発にも応用されており、分子生物学の基礎として広く研究されています。

使い方・例文

微生物学の実験でファージを細菌培養液に加えると培養液が透明になる現象は、溶菌サイクルによって細菌が次々と破壊された結果として観察されます。

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