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溶菌とは?

ようきん

溶菌とは、細菌細胞壁が破壊されて細胞が溶けて死滅する現象で、抗生物質やバクテリオファージなどによって引き起こされます。

溶菌(lysis)とは、細菌バクテリア)の細胞壁細胞膜が損傷・破壊されることで、細胞内容物が漏出し、細胞が死滅・崩壊する現象を指します。溶菌は英語のlysis(ギリシャ語で「分解・解放」の意)に由来し、ウイルス学・細菌学において広く使われる概念です。

溶菌を引き起こす主な要因は以下のとおりです。

  • 抗生物質:ペニシリンやセファロスポリン系など、細胞壁合成を阻害する薬剤は細菌を溶菌させる
  • バクテリオファージ(ファージ):細菌に感染するウイルスが増殖後に溶菌酵素を放出し、宿主菌を溶かして新たなファージを放出する(溶菌サイクル)
  • リゾチーム:唾液・涙・卵白などに含まれる酵素で、細菌の細胞壁成分(ペプチドグリカン)を分解する
  • 補体系:免疫機能の一部として、細菌の膜に孔を開けて溶菌を促す

ファージによる溶菌は溶菌サイクル(溶菌性感染)と呼ばれ、ファージが宿主に感染→増殖→溶菌→放出というサイクルをたどります。これに対し、宿主のDNAに組み込まれて共存する溶原サイクルとの対概念としても重要です。溶菌の制御は抗菌薬開発やファージ療法(薬剤耐性菌への新治療法)の研究においても注目されています。

使い方・例文

ペニシリンを投与すると、感染細菌の細胞壁合成が阻害されて溶菌が起こり、菌が死滅します。また、実験室ではバクテリオファージを使って細菌を溶菌させ、ファージの研究や遺伝子工学に利用することがあります。

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