眼の置換サイクルとは?
めのちかんさいくる
眼の置換サイクルとは、台風の眼を囲む壁雲(アイウォール)が新旧交代する現象で、台風の強度が一時的に変動する原因となります。
眼の置換サイクル(Eyewall Replacement Cycle、ERC)とは、成熟した台風(ハリケーン・サイクロン)において、中心の眼を囲む壁雲(アイウォール)が崩壊し、その外側に新たなアイウォールが形成されて中心に向かって縮小していく一連のプロセスです。
発生の仕組み
台風が十分に発達すると、外側の螺旋状の雨バンドが次第に組織化され、元のアイウォールを取り囲む「外側アイウォール」を形成することがあります。外側アイウォールは内側に向かって収縮しながら、元のアイウォールへの水蒸気・エネルギー供給を遮断します。やがて元のアイウォールは崩壊し、外側アイウォールが新たなアイウォールとなります。
強度変化のパターン
- 外側アイウォール形成中:台風の風速最大半径が拡大し、中心付近の最大風速は一時的に弱まる
- 置換完了後:新アイウォールが縮小・強化されると、台風は再び急速に発達することがある
予報上の難しさ
眼の置換サイクルは数時間から半日以上かかる場合があり、その間に台風の強度や大きさが複雑に変化します。このため上陸直前に強度予測が外れるケースがあり、台風予測の大きな課題のひとつです。衛星・航空機観測とモデルの改良が精度向上に取り組んでいます。
使い方・例文
猛烈な台風が上陸前に一時的に勢力を弱めたように見えたにもかかわらず、その後再び急発達した場合、眼の置換サイクルが進行していた可能性が事後解析で指摘されることがあります。
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