無罪推定とは?
むざいすいてい
無罪推定とは、刑事裁判において有罪が確定するまで被告人を無罪と扱わなければならないという法原則のことです。
無罪推定(むざいすいてい)とは、刑事司法における基本原則の一つで、「有罪の証明がなされるまで、被疑者・被告人は無罪と推定される」という考え方です。英語では「presumption of innocence(無罪の推定)」と表現され、国際人権規約(市民的及び政治的権利に関する国際規約)第14条にも明記されています。
この原則が意味することは主に以下の通りです。
- 有罪を証明する責任(立証責任)は検察側にあり、被告人側が無罪を証明する必要はない
- 証拠が不十分であれば「疑わしきは被告人の利益に」(in dubio pro reo)の原則により無罪とされる
- 裁判が確定するまで、被告人を犯罪者として扱ってはならない
- マスメディアや社会も有罪確定前に人を犯罪者と決めつけることは慎まれるべきである
日本国憲法は明示的に「無罪推定」という文言を使っていませんが、第31条の適正手続きの保障、第37条の公正な裁判を受ける権利、第38条の黙秘権などの規定がこの原則の基盤をなしています。刑事訴訟法上も「疑わしきは被告人の利益に」の解釈原則が確立されています。
無罪推定の精神が侵されると、逮捕・起訴されただけで社会的制裁を受けたり、冤罪が生まれやすい環境になったりする危険があります。現代の民主主義社会では、この原則は公正な裁判と個人の尊厳を守る要となっています。
使い方・例文
刑事裁判の解説記事や法律の入門書で「起訴されても有罪ではない」と説明される際に無罪推定が取り上げられ、報道機関が「容疑者」「被告」という呼称を使う理由の根拠としても紹介されます。
この用語をシェア
最終更新: