湿式製錬とは?
しっしきせいれん
湿式製錬とは、鉱石や廃棄物を水溶液に溶かして化学反応により金属を回収・精製する技術です。
湿式製錬(しっしきせいれん)とは、金属を含む鉱石・スラグ・廃電子基板などを酸やアルカリなどの水溶液に溶解させ、化学的・電気化学的な操作によって目的の金属を回収・精製するプロセスです。高温で鉱石を直接溶かす「乾式製錬」と対比される技術で、英語では「ハイドロメタラジー(hydrometallurgy)」とも呼ばれます。
代表的な工程は次の3段階で構成されます。
- 浸出(レーチング):硫酸・塩酸・シアン化物溶液などで原料から金属イオンを溶かし出す
- 精製・分離:溶媒抽出やイオン交換樹脂などを用いて目的金属を選択的に濃縮・精製する
- 回収:電解採取(電気分解)や還元剤の添加によって金属を析出させる
湿式製錬が特に活用される場面は、金・銀・銅・ニッケル・コバルト・亜鉛などの回収です。低品位鉱石や廃棄物(廃電子機器のいわゆる「都市鉱山」)から採算よく金属を取り出せる点が強みで、乾式製錬では扱いにくい原料にも対応できます。
環境負荷の観点からも注目されており、廃液管理や有害薬剤の使用制限に関する技術開発が進んでいます。リサイクル産業や希少金属(レアメタル)の資源確保において、湿式製錬の重要性は今後さらに高まると見られています。
使い方・例文
廃棄されたスマートフォンの基板から金を回収する「都市鉱山」の現場では、湿式製錬が用いられます。また、低品位の銅鉱石から銅を採掘する際にも、浸出・溶媒抽出・電解採取の湿式プロセスが活用されています。
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