歯科恐怖症とは?
しかきょうふしょう
歯科恐怖症とは、歯科治療に対して過度な恐怖や不安を抱き、受診を回避してしまう状態のことで、歯の健康に深刻な悪影響を与えます。
歯科恐怖症(Dental Phobia/Dental Anxiety)は、歯科治療に関連するあらゆる刺激—注射・ドリル音・痛み・診療台—に対して強い恐怖・不安・パニックを感じ、結果として受診を先送りにする心理状態です。単なる苦手意識より一段強い反応を示すものを「恐怖症」と呼びます。
原因としては、過去の歯科治療での痛みや不快体験、医療者の言動、子ども時代に受けたトラウマ的経験などが挙げられます。また、コントロールを奪われる感覚(仰向けで口を開けた状態)が不安を増幅させることも知られています。全人口の5〜15%程度が何らかの歯科不安を持ち、そのうち強い恐怖症は3〜5%程度とされています。
放置した場合の影響は深刻で、
- 虫歯・歯周病の進行
- 歯の喪失・咀嚼機能の低下
- 全身疾患(心疾患・糖尿病悪化)への波及
- 外見上の問題による自己肯定感の低下
対処法には、行動認知療法(CBT)・漸進的暴露療法・笑気吸入鎮静法・静脈内鎮静法などがあります。近年は「やさしい歯科」「痛みの少ない治療」を標榜するクリニックも増え、患者が安心して受診できる環境整備が進んでいます。医師とのコミュニケーションを大切にし、少しずつ恐怖を克服していくアプローチが有効です。
使い方・例文
「歯科恐怖症のため何年も受診できず、気づけば重度の歯周病になっていた」というように、受診回避から健康被害が広がる文脈で語られることが多い言葉です。
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