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本文批判とは?

ほんもんひはん

本文批判とは、古代の写本や文書を比較分析して、原典に最も近い正確なテキストを復元しようとする文献学の研究手法です。

本文批判(ほんもんひはん、textual criticism)とは、古代から中世かけて手写・印刷によって伝わった文書(聖書・古典文学・歴史書など)を対象に、写本間の異同を調査分類し、著者が本来書いたと考えられる原典テキストをできる限り正確に復元する学問的作業です。「テキスト批判」「校訂学」とも呼ばれます。

古代の文書は手で書き写されるたびに誤記・脱落・意図的改変が生じるため、現存する写本はすべて原典と多少異なる可能性があります。本文批判はこの問題に体系的に対処するための方法論です。

主な手順は以下のとおりです。

  • 現存する写本をすべて収集し、異同(ヴァリアント)を記録する
  • 写本の系統を樹形図(stemma codicum)として整理する
  • 内的証拠(文脈・著者の文体)と外的証拠(写本の年代・系統)を組み合わせて最善の読みを判定する
  • 批判校訂版(critical edition)を作成し、異同を脚注に示す

特に新約聖書の本文批判は「聖書批判学」として18〜19世紀に大きく発展し、現在の標準テキスト(ネスレ・アーラント版など)の基礎となっています。ホメロスの叙事詩やシェークスピア作品にも適用されます。

使い方・例文

新約聖書の写本は現存するだけで5000点以上あり、それぞれ細かな表現の違いを持つため、学者が本文批判の手法で異同を比較し「原典に最も近い表現」を決定する作業が現在も続いています。

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