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月の錯覚とは?

つきのさっかく

月の錯覚とは、地平線付近の月が空高くある月より大きく見える視覚的な錯覚現象のことです。

月の錯覚(つきのさっかく、Moon illusion)とは、地平線近くに低くある月が、天頂(真上)付近にある月と比べて著しく大きく見えるという視覚的錯覚です。実際には月と地球の距離はほとんど変わらず、網膜に映る月の像のサイズ(視角)も約0.5度で変わりませんが、人間の脳はこれを約1.5〜2倍大きいと知覚します。

この錯覚が起きる理由については長年にわたって議論があり、現在も完全には解明されていませんが、主に以下の説が提唱されています。

  • ポンゾ錯視説:地平線付近には建物・山・木などの地上物体があり、これらとの比較で月が「遠くにある大きなもの」と認識されるという説
  • 天空ドーム説:人間は天球を平らな楕円形に知覚しており、地平線方向を「より遠い」と感じるため、同じ視角でも大きく見えるという説
  • 視線方向説:目を上向きにすると瞳孔の変化や眼球筋の緊張で、同じ大きさでも小さく見えるという説

月の錯覚は紀元前から記録されており、アリストテレスも著作の中で言及しています。写真に撮ると地平線の月も天頂の月も同じ大きさに写るため、これが純粋に脳内での知覚処理の問題であることが確認できます。

同様の錯覚は太陽でも起こり、「太陽の錯覚」とも呼ばれます。視覚と認知のしくみを理解する心理学・神経科学の格好の研究対象となっています。

使い方・例文

夕暮れ時に地平線近くに大きな月が見えたとき、「なぜ大きく見えるのか」を説明する場面でよく登場します。

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