放射霧とは?
ほうしゃぎり
放射霧とは、晴れた夜間に地面が放射冷却で冷えることで、地表付近の空気が露点以下に冷やされて発生する霧のことです。
放射霧(ほうしゃぎり)とは、地面が夜間に熱を空へ放出する「放射冷却」によって地表付近の気温が急激に下がり、その空気中の水蒸気が凝結して生じる霧です。霧の種類のなかでも日本で最もよく見られる種類の一つです。
晴れた夜は雲がないため、地面から放射される熱が宇宙空間へ逃げやすく、地表温度が急速に低下します。風が弱く、湿度が高い夜ほどこの冷却効果は著しく、地表近くの空気が水蒸気を抱えきれなくなって水滴(霧粒)を生じます。特に盆地や谷間では冷気が溜まりやすいため、濃い放射霧が発生しやすい地形です。
放射霧の主な特徴は以下のとおりです。
- 夜明け前から明け方にかけて最も濃くなる
- 日の出後に太陽の熱で地面が温まると、下から消えていく
- 秋から冬にかけての晴れた朝に多く発生する
- 視程が著しく低下し、交通障害の原因になることがある
放射霧は農業にも影響を与えます。霧の水分が作物の霜害を防ぐ側面がある一方、日照不足をもたらすこともあります。気象観測では「霧」として記録され、視程1km未満の場合は「濃霧」と区分されます。天気予報での「朝霧」の多くがこの放射霧に該当します。
使い方・例文
秋の晴れた朝、川沿いの田んぼや盆地の街が白い霧に包まれる光景は放射霧の典型例です。気象情報で「濃霧注意報」が出る日の朝霧も、多くの場合は放射霧です。
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