打越とは?
うちこし
打越とは、連歌や俳諧で二句前の句を指す用語で、句のつながりや変化を評価する際の重要な概念です。
打越(うちこし)とは、連歌や俳諧の世界で使われる専門用語で、「二句前の句」を指す言葉です。連歌は複数の作者が順番に句を付け合っていく共同作品ですが、その進行の中で「打越」の関係は句の変化と多様性を確保する上で重要な役割を果たします。
連歌・俳諧では、句と句のつながりに関して次のようなルールがあります。
- 前句(まえく):ひとつ前の句、意味的につながる必要がある
- 付句(つけく):新たに付ける自分の句
- 打越:二句前の句、内容の重複を避けるべき対象
「打越を嫌う」という言葉があるように、打越の句と類似したテーマ・言葉・季節・情景を再び登場させることは避けるべきとされます。これは連歌が「変化」と「展開」を重視する文芸だからです。同じ話題や同じ景物が繰り返されると、句の連なりが単調になり、全体の趣を損ねると考えられていました。
この打越の概念は、松尾芭蕉らの俳諧においても厳しく意識されました。芭蕉は句の付合において意味・情景・言葉のいずれも打越と重ならないよう配慮することを重視しており、連衆全体の作品としての完成度を高めるための美意識と技巧を支える要素となっています。
使い方・例文
「連歌の会では、打越の内容と重ならないように季節や情景を工夫して句を付けることが求められます。」のように、伝統文芸の文脈で使われます。
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