前句とは?
まえく
前句とは、連歌や俳諧において次の句(付句)が付けられる対象となる、直前に置かれた句のことです。
前句(まえく)とは、連歌・俳諧・川柳などの連作詩形において、新たに付けられる句(付句)の直前に位置する句のことをいいます。連作では複数の人が交互に句を詠み重ねていくため、自分が詠む句(付句)の基準・出発点となるのが「前句」です。
連歌や俳諧の座では、まず発句(最初の句)が詠まれ、以降は参加者が順に付句を詠み連ねます。このとき、直前に詠まれた句が次の人にとっての前句となります。付句は前句の情景・気分・語句を受けつつも、単なる繰り返しにならないよう変化・転換を加えることが求められます。この「付け」の妙味が連歌・俳諧の醍醐味とされます。
前句付け(まえくつけ)という遊びも広く行われました。これは上の句(七七)だけを示し、参加者が下の句(五七五)を付ける形式で、江戸時代には大衆的な娯楽として流行しました。川柳の原形はこの前句付けにあるとされています。
前句の概念は、連作詩形において文脈のつながりと変化を生み出す仕組みの中心であり、日本の短詩文学の発展に大きく寄与しています。
使い方・例文
俳諧の座で誰かが「春の夜や」と詠んだ句が前句となり、次の参加者はその情景を受けながら新たな付句を続けます。
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