征夷大将軍とは?
せいいたいしょうぐん
征夷大将軍とは、もとは蝦夷征討のための軍事職ですが、鎌倉時代以降は武家政権の最高権力者の称号として機能しました。
征夷大将軍とは、律令制度のもとで蝦夷(東北地方の人々)を征討するために設けられた臨時の軍事指揮官の称号です。奈良時代から平安時代にかけて坂上田村麻呂などが任命されましたが、当初は恒久的な職ではありませんでした。
この称号が歴史的に大きな意味を持つようになったのは、1192年(または1185年ともいわれる)に源頼朝が任命されて以降です。頼朝は鎌倉に武家政権(幕府)を開き、征夷大将軍の地位を武家の最高権力者の象徴として確立しました。以後、室町時代の足利氏、江戸時代の徳川氏もこの職を継承し、それぞれ室町幕府・江戸幕府を開きました。
幕府体制のもとでは、征夷大将軍は朝廷から任命を受けるという形式を保ちながら、事実上日本全国の政治・軍事を統括する地位となりました。将軍職は原則として世襲され、特に江戸幕府では15代にわたって徳川家が独占しました。
1868年の明治維新により、最後の将軍である徳川慶喜が政権を朝廷に返上(大政奉還)し、江戸幕府が終焉を迎えるとともに征夷大将軍の職も廃止されました。現在では「将軍」として日本の武家社会・幕府体制を語るうえで欠かせない歴史用語となっています。
使い方・例文
「源頼朝が征夷大将軍に任命されたことで鎌倉幕府が本格的に始まった」「徳川家康が征夷大将軍となり江戸幕府を開いた」といった歴史的な文脈で頻繁に使われます。
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