年周視差とは?
ねんしゅうしさ
年周視差とは、地球が太陽の周りを公転することで生じる、恒星の見かけ上の位置のずれのことです。
年周視差とは、地球が太陽を中心に1年かけて公転する際に、近くにある恒星の見かけの位置が遠方の背景星に対して楕円を描くように変化する現象です。この変化の最大角度(半径)を「視差角」と呼び、単位にはアーク秒(秒角)が使われます。
仕組みは三角測量の原理と同じです。地球が軌道上の反対側の位置(6ヶ月後)に移動すると、基線の長さは地球軌道の直径、すなわち約2天文単位(AU)になります。この基線を利用して恒星までの距離を幾何学的に求めることができます。
年周視差が1秒角(1アーク秒)になる距離を1パーセク(pc)と定義します。最も近い恒星系であるケンタウルス座アルファ星の年周視差は約0.75秒角で、距離は約1.3パーセク(約4.2光年)です。視差角が小さいほど遠い天体を意味し、肉眼で測定できるのはごく近傍の恒星に限られます。
19世紀前半にフリードリヒ・ベッセルが白鳥座61番星の年周視差を初めて測定し、太陽系外の天体まで距離を実測する扉を開きました。現代では人工衛星ヒッパルコスやガイアによる精密観測により、数千パーセク離れた恒星の距離測定が可能になっています。年周視差は宇宙の距離梯子の最初の段であり、さらに遠い天体の距離を測る間接的手法の基礎となっています。
使い方・例文
たとえば、6ヶ月ごとに同じ星を観測して位置を比較すると、近くの星ほど大きくずれて見えます。この原理を使って、近傍恒星の正確な距離を計算する場面で登場します。
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