宗教裁判とは?
しゅうきょうさいばん
宗教裁判とは、中世ヨーロッパのカトリック教会が異端とみなした人物を審問・処罰した裁判制度のことです。
宗教裁判(しゅうきょうさいばん)とは、キリスト教会、とくにローマ・カトリック教会が正統な教義から逸脱したと判断した信者(異端者)を摘発・審問・処罰するために設けた制度です。ラテン語で「インクィジティオ(Inquisitio)」と呼ばれることから、異端審問とも訳されます。
13世紀前半、南フランスに広まったカタリ派などの異端運動に対処するため、教皇グレゴリウス9世のもとで制度化されました。ドミニコ会士らが審問官として各地に派遣され、告発・拷問・自白を軸とした手続きで裁判が進められました。有罪とされた場合の処罰は、悔悛すれば軽い苦行や財産没収、改悛しない場合は火刑に処されることもありました。ただし、処刑は教会ではなく世俗権力が執行する形式をとりました。
宗教裁判の歴史における主な流れを整理すると以下のようになります。
- 中世の教皇異端審問(13〜14世紀):カタリ派・ワルドー派などを対象
- スペイン異端審問(15〜19世紀):国王権力と結びつき改宗ユダヤ人らを摘発
- ローマの聖省(現・信仰教理省):バチカン内に設置された恒常的機関
近代では宗教裁判は廃止または形骸化しましたが、学問や科学の発展を妨げた事例(ガリレオ裁判など)として歴史上重大な影響を残しています。今日では信仰と権力の関係や人権の観点から批判的に論じられることが多い制度です。
使い方・例文
17世紀に地動説を支持したガリレオ・ガリレイがローマの宗教裁判にかけられ、異端とされた事件は、科学史上の重大な出来事として知られています。
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