宇宙マイクロ波背景放射とは?
うちゅうまいくろははいけいほうしゃ
宇宙マイクロ波背景放射とは、ビッグバンの名残として宇宙全体に満ちているマイクロ波の電磁放射のことです。
宇宙マイクロ波背景放射(CMB:Cosmic Microwave Background)は、ビッグバンから約38万年後に宇宙が冷却されて光が初めて自由に飛び交えるようになった瞬間、いわゆる「宇宙の晴れ上がり」のときに放射された光が、宇宙膨張によって引き伸ばされてマイクロ波の波長に達したものです。
誕生直後の宇宙は高温・高密度のプラズマ状態で、光は物質に吸収されて直進できませんでした。温度が約3000ケルビンまで下がると水素原子が形成され、光が直進できる「晴れ上がり」が起きました。このときの光が現在観測されるCMBです。宇宙膨張のため現在の温度は約2.725ケルビン(絶対温度)にまで冷え、マイクロ波として観測されます。
CMBの主な特徴は次のとおりです。
- 宇宙のほぼあらゆる方向から均一に届く「等方性」
- 温度のわずかな「揺らぎ」が銀河の種になったと考えられている
- 1965年にペンジアスとウィルソンが偶然発見し、ノーベル物理学賞を受賞
- COBEやWMAP、プランク衛星による精密観測で宇宙論パラメータが確立
CMBの観測は、宇宙の年齢(約138億年)、構成要素(通常物質・ダークマター・ダークエネルギーの割合)、宇宙の曲率などを測る重要な手がかりとなっており、現代宇宙論の礎石といえる観測データです。
使い方・例文
宇宙マイクロ波背景放射は、テレビのアナログ放送時代に砂嵐として見えたノイズの一部にも含まれているといわれており、現代では人工衛星を使った精密観測によって宇宙初期の状態を探る研究に欠かせないデータとなっています。
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