大腸菌O157とは?
だいちょうきんおーいちごなな
大腸菌O157とは、強力な毒素を産生する病原性大腸菌の一種で、出血性腸炎や溶血性尿毒症症候群(HUS)を引き起こす食中毒の主要な原因菌です。
大腸菌O157(腸管出血性大腸菌O157:H7)は、ベロ毒素(志賀毒素)を産生する腸管出血性大腸菌(EHEC)の代表的な血清型です。大腸菌の中でも特に毒性が高く、わずか100個以下の菌でも感染が成立するとされます。
大腸菌O157の最大の特徴は、志賀毒素1型・2型(Stx1・Stx2)を産生することです。この毒素は腸管上皮細胞や血管内皮細胞に結合してタンパク質合成を阻害し、細胞死を引き起こします。感染すると3〜5日の潜伏期ののち、激しい腹痛と水様便で始まり、やがて血便(出血性腸炎)へ移行します。感染者の数〜十数%では溶血性尿毒症症候群(HUS)を合併し、腎不全・血小板減少・溶血性貧血を呈します。小児・高齢者では重篤化しやすく死亡例もあります。
主な感染源は次のとおりです。
- 加熱不十分な牛肉(ハンバーグ・牛レバーなど)
- 汚染された野菜・果物・生野菜サラダ
- 汚染された井戸水・プール水
- 感染者からの二次感染(接触感染)
予防には食品の中心温度75℃・1分以上の加熱、手洗いの徹底が有効です。抗菌薬は毒素放出を促進する可能性があるとされ、治療は補液など対症療法が基本です。
使い方・例文
学校給食や焼肉店での集団感染事例がたびたびニュースになり、食品衛生法に基づく飲食店への指導や食材のトレーサビリティ強化のきっかけとなっています。
この用語をシェア
最終更新: