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志賀毒素とは?

しがどくそ

志賀毒素とは、赤痢菌腸管出血性大腸菌が産生するタンパク質毒素で、細胞のタンパク質合成を阻害して出血性腸炎や溶血性尿毒症症候群を引き起こします。

志賀毒素(しがどくそ、Shiga toxin:Stx)は、細菌が産生するAB型の外毒素です。1897年に赤痢患者の研究を行った志賀潔によって赤痢菌Shigella dysenteriae 1型)から初めて発見されたことから、その名が付けられました。その後、腸管出血性大腸菌(EHEC)、特にO157:H7などの血清型も類似した毒素(ベロ毒素とも呼ばれる)を産生することが明らかになっています。

志賀毒素の構造はAサブユニット1個とBサブユニット5個からなるペンタマー構造を持ちます。Bサブユニットが細胞表面の特定の糖脂質(Gb3)に結合し、Aサブユニットが細胞内に取り込まれてリボソームのRNAを不活化し、タンパク質合成を停止させることで細胞死を誘発します。腸管上皮細胞・腎臓の血管内皮細胞・中枢神経系の細胞など、Gb3受容体を多く持つ組織に対する毒性が特に強いです。

志賀毒素による主な疾患は以下のとおりです。

  • 出血性腸炎:激しい腹痛と血便を特徴とする
  • 溶血性尿毒症症候群(HUS):腎不全・溶血性貧血・血小板減少の三徴を示す重篤な合併症。小児で特に重症化しやすい
  • 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP):主に成人で見られる合併症

抗生剤の使用はファージ誘導により毒素産生量を増加させる可能性があるとして議論があり、治療は輸液・透析など対症療法が中心です。食品(特に加熱不十分な牛肉・生野菜)や飲料水の衛生管理が予防の要となります。

使い方・例文

O157による食中毒アウトブレイクでは、志賀毒素の産生が出血性大腸炎や重篤なHUSを引き起こすため、早期の医療対応と感染拡大防止が不可欠です。

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最終更新:

くわしい解説記事 志賀毒素とは?O157が作る毒素とHUSの関係をわかりやすく解説する

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