赤痢菌とは?
せきりきん
赤痢菌とは、細菌性赤痢を引き起こすグラム陰性の腸内病原菌で、少量の菌でも感染が成立する強い感染力をもちます。
赤痢菌(せきりきん、Shigella)は、腸内細菌科に属するグラム陰性の短桿菌で、ヒトに細菌性赤痢を引き起こす病原体です。経口感染(糞口感染)によって伝播し、わずか10〜100個程度の菌量でも感染が成立するほど感染力が高いことが特徴です。
赤痢菌は4つの種(血清群)に分類されています。
- 赤痢菌A群(志賀赤痢菌・Shigella dysenteriae):最も毒性が強く、志賀毒素を産生する
- B群(フレクスナー赤痢菌・Shigella flexneri):発展途上国で多く見られる
- C群(ボイド赤痢菌・Shigella boydii)
- D群(ソネ赤痢菌・Shigella sonnei):先進国で最も多い
赤痢菌は大腸の粘膜上皮細胞に侵入・増殖し、細胞を破壊することで炎症を引き起こします。主な症状は発熱、腹痛、頻回の下痢(粘血便)です。重症化すると脱水や腸穿孔につながることもあります。
治療には抗菌薬(キノロン系など)が用いられますが、近年は薬剤耐性株の増加が問題となっています。細菌性赤痢は日本では感染症法上の三類感染症に指定されており、診断した医師は直ちに保健所へ届け出る義務があります。
使い方・例文
衛生環境が整っていない地域への渡航後に、粘血便を伴う激しい下痢が続く場合、赤痢菌感染(細菌性赤痢)が疑われ、検便による確定診断と感染症法に基づく届出が必要になります。
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