位相雑音とは?
いそうざつおん
位相雑音とは、発振器や信号源が出力する信号の周波数・位相が理想値から微小にランダムに変動する現象のことです。
位相雑音(Phase Noise)とは、発振器や局部発振器(LO)などが生成する信号において、その瞬時位相が理想的な正弦波から微小にゆらぐ現象を指します。完全に安定した発振器であれば出力は単一の周波数の純粋な正弦波になりますが、現実には熱的な揺らぎ、電源ノイズ、素子の不完全さなどによって位相がランダムに変動し、周波数スペクトル上ではキャリア周波数の近傍に「スカート状」のノイズが現れます。
位相雑音の大きさは一般に、キャリア周波数からある周波数オフセット離れた点での一側波帯雑音電力密度(dBc/Hz)として表されます。値が小さい(より負の値)ほど位相が安定していることを意味します。
位相雑音が問題となる主な分野は次のとおりです。
- 無線通信:変調・復調の精度低下や隣接チャネルへの干渉(相互変調)を引き起こす。
- レーダー:近距離の弱い反射信号が位相雑音に埋もれて検出できなくなる。
- 精密計測・原子時計:周波数標準の安定度を決める重要な指標となる。
- オーディオ機器:クロックジッターとして音質劣化に直結する場合がある。
位相雑音を低減するには、高Q値の共振回路の採用、低ノイズ電源の使用、PLLのループフィルタ最適化などの手法が用いられます。
使い方・例文
スマートフォンの無線通信チップや高精度な計測器において、「位相雑音が低い発振器」を採用することで通信品質や測定精度が向上します。通信機器の仕様書には必ずといってよいほど位相雑音の値が記載されています。
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