伽羅とは?
きゃら
伽羅とは、沈香の中でも特に希少・高品質なものを指す香木の最高位で、独特の深い香りで珍重されます。
伽羅(きゃら)は、沈香(じんこう)の中でも最上位に位置する香木です。沈香とは、熱帯アジアに自生するジンチョウゲ科の樹木(主にアキラリア属)が傷を受けた際に樹脂を分泌し、長い年月をかけてその部分が変質・硬化したものです。伽羅はその中でも特定の産地(主にベトナム南部)から産出される最高品質のものを指します。
伽羅の香りは、甘みと苦み、酸味、辛み、塩味の「五味」が複雑に絡み合うと表現され、加熱すると深く豊かな芳香を放ちます。日本の香道(こうどう)では伽羅を「六国五味(りっこくごみ)」の分類体系の頂点に置き、最高の香木として扱います。
歴史的には正倉院に収蔵された「蘭奢待(らんじゃたい)」が伽羅の名品として知られ、織田信長や足利義満など権力者が一片を切り取ったと伝わります。その希少性と芳香から、古くは黄金に匹敵する価値を持つとされました。
現代では天然資源の枯渇が深刻で、アキラリア属の木は国際取引が規制されています。高級線香・練香・香水の原料としても用いられ、伽羅を用いた製品は非常に高価です。
使い方・例文
香道の体験会では伽羅を炭火で温め、その煙を手で包んで香りを聞く(嗅ぐ)「聞香(もんこう)」が行われます。一炷の煙に凝縮された深い芳香が伽羅の真価を示します。
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