リグニンとは?
りぐにん
リグニンとは、植物の細胞壁を構成するフェノール系高分子化合物で、木材に硬さと強度を与え、木質化(木化)を支える重要な成分のことです。
リグニン(lignin)は、セルロース・ヘミセルロースとともに植物の細胞壁を構成する三大成分のひとつです。フェノールプロパン単位が複雑にネットワーク状に重合した非晶質の高分子化合物で、木材乾燥重量の約20〜30%を占めます。
リグニンの主な役割は木材組織の強度と剛性を高めることです。セルロースの繊維骨格に対して「接着剤」のようにはたらき、繊維同士を固めることで細胞壁全体の機械的強度を飛躍的に高めます。これが木材が建材や構造材として優れた性能を発揮できる理由の一つです。
リグニンはまた、植物を腐朽・虫食いから守る防御物質としても機能し、樹木の心材部分に特に多く含まれます。
産業・化学分野では、パルプ製造(製紙)の際にリグニンは除去・廃棄されてきましたが、近年は再生可能資源としての活用が注目されています。
- バイオ燃料・エネルギー原料
- 炭素繊維の前駆体
- フェノール樹脂代替材料
- 農業用肥料・分散剤
リグニンの分解は難しく、白色腐朽菌などの特定の菌類のみが分解酵素(リグニンペルオキシダーゼ等)を持ちます。これが木材の生分解に時間がかかる理由でもあります。
使い方・例文
製紙工場でパルプを作る際、木材チップをアルカリ溶液で煮て取り除かれる黒液の主成分がリグニンです。近年はこれをバイオエネルギーとして再利用する取り組みが進んでいます。
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