ランセット窓とは?
らんせっとまど
ランセット窓とは、上端が尖った細長いアーチ形の窓で、中世ゴシック建築、特にアーリー・イングリッシュ様式の聖堂に多く見られる建築要素です。
ランセット窓(Lancet Window)とは、上端が鋭く尖った細長い尖頭アーチ形の窓を指します。名称は外科用の両刃の小刀「ランセット(lancet)」の形状に由来します。12世紀後半から13世紀のイングランドにおけるアーリー・イングリッシュ様式(初期ゴシック)の最も特徴的な建築要素のひとつです。
ランセット窓の特徴と役割を整理すると次のとおりです。
- ガラス面が細く、内部への採光量は限られるが、垂直方向への強い視覚的効果を生み出す
- 装飾的なトレーサリー(石組み模様)をほとんど持たず、シンプルな輪郭が特徴
- 単独で使われることも多いが、3枚・5枚を並べたグループ窓(ランセット群)が好んで用いられた
- ステンドグラスが施されることで色彩的な効果も加わり、神聖な空間演出に寄与した
最も著名な例のひとつが、イギリスのソールズベリー大聖堂南翼廊にある「五姉妹窓」(ヨーク大聖堂)や、ソールズベリー大聖堂のランセット群で、高さ約13メートルにも及ぶ細長い窓が連列する壮観な景観をつくり出しています。後代のデコレイテッド様式では、複数のランセット窓の上部が組み合わさってトレーサリー(石組み装飾)へと発展していきました。
使い方・例文
イギリスの古い大聖堂に足を運ぶと、壁面に細く高くそびえる槍の穂先のような形の窓を見かけますが、それがランセット窓です。
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