メバロン酸経路とは?
めばろんさんけいろ
メバロン酸経路とは、コレステロールや植物のテルペン類など多様な生体分子を合成するための代謝経路で、真核生物に広く存在します。
メバロン酸経路(mevalonate pathway、MVA経路)は、アセチルCoAを出発物質としてメバロン酸を経由し、イソプレノイド(テルペノイド)と呼ばれる化合物群を合成する生体内の代謝経路です。真核生物(動物・植物・菌類)およびいくつかの細菌に存在します。
この経路の主な流れは以下のとおりです。
- 3分子のアセチルCoAからHMG-CoAが生成される
- HMG-CoAレダクターゼ(HMGCR)によりメバロン酸に変換される(律速段階)
- メバロン酸がリン酸化・脱炭酸を経てイソペンテニル二リン酸(IPP)になる
- IPPが重合・修飾されてコレステロール・ステロイドホルモン・ユビキノン・ドリコール・ファルネシル基などが生成される
医学的にとくに重要なのは、この経路がコレステロール合成の中心経路であることです。スタチン系の高脂血症治療薬は、律速酵素HMG-CoAレダクターゼを競合阻害することでコレステロール産生を抑制します。
植物では香気成分・フィトール(クロロフィルの構成要素)・ステロールなどがこの経路で作られ、医薬品・香粧品・バイオ燃料への応用研究も進んでいます。細菌にはメバロン酸経路を持たない種もあり、そちらは代替のMEP経路(非メバロン酸経路)を使います。
使い方・例文
「スタチンはメバロン酸経路の律速酵素を阻害することで血中コレステロール値を下げる」のように、生化学・薬理学・医学の教科書や解説で頻出する用語です。
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