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ミタ制とは?

みたせい

ミタ制とは、インカ帝国および植民地時代のスペインがアンデス地域で導入した、労働力を国家・支配者に提供させる強制労働制度のことです。

ミタ制(mit'a / mita)は、アンデス地域の先住民社会において確立された労働徴発制度です。インカ帝国の時代には、共同体の成員が国家に対して農業・建設・鉱山・軍事などの労働を定期的に提供する義務があり、その代わりに食料や道具が支給されました。この相互扶助的な性格が制度の根幹にありました。

16世紀スペインがアンデスを征服した後、植民地政府はインカのミタ制を引き継ぎつつ、より強制的・搾取的な形に変質させました。特に1570年代にペルー副王トレドが改革したミタ制は、ポトシ銀山(現ボリビア)などの鉱山へ先住民を強制動員するための制度として機能しました。

植民地期のミタ制の特徴は以下のとおりです。

  • 共同体の成人男性が定期的に鉱山労働に従事する義務を負う
  • 過酷な環境での重労働により死者が続出した
  • 逃亡や人口減少により共同体が崩壊するケースも多かった
  • 銀の採掘によりスペイン王室は莫大な収益を得た

ミタ制はラテンアメリカの植民地経済を支えた一方で、先住民人口の激減と共同体の解体をもたらした負の遺産としても語られます。この制度はラテンアメリカの社会的不平等の歴史的起源のひとつとして、現代でも研究・議論されています。

使い方・例文

世界史の教科書では、スペインのラテンアメリカ植民地支配を説明する際にミタ制が取り上げられます。ポトシ銀山の開発がなぜ可能だったかを論じる文脈でも頻出します。

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