ポアソン比とは?
ぽあそんひ
ポアソン比とは、材料が一方向に引張られたとき、それに垂直な方向にどれだけ縮むかの割合を示す無次元の物性値です。
ポアソン比(Poisson's ratio)とは、弾性体に一軸方向の応力を加えたとき、その引張・圧縮方向の歪み(縦歪み)に対して垂直方向の歪み(横歪み)がどの割合で生じるかを表す定数です。フランスの数学者・物理学者シメオン・ドニ・ポアソンにちなんで命名されました。
定義式は ν = -(横歪み)/(縦歪み) であり、通常の材料では引張ると横に縮む(縦歪みと横歪みの符号が逆)ため、負号を付けることでνが正の値になります。弾性理論上、等方性材料では -1 ≤ ν ≤ 0.5 の範囲に収まります。
代表的な材料のポアソン比はおおよそ次の通りです。
- 金属(鉄・アルミニウムなど):0.25〜0.35程度
- ゴム:0.5に近い値(体積がほぼ変わらない非圧縮性材料)
- コルク:0に近い(引張っても横方向がほとんど変化しない)
- オーセティック材料:負のポアソン比(引張ると横にも膨らむ特殊構造材)
ポアソン比は構造設計・材料力学において重要なパラメータです。ヤング率・剛性率・体積弾性率などほかの弾性定数と関係式で結びついており、有限要素解析(FEM)などのシミュレーションでは正確なポアソン比の入力が不可欠です。建築・土木構造物、自動車・航空機の機体設計、医療デバイスなど幅広い分野でポアソン比が材料選定や安全設計の基準となっています。
使い方・例文
金属棒を引張試験にかけると軸方向に伸びると同時に直径が細くなりますが、この細り具合と伸び具合の比がポアソン比であり、材料試験や構造シミュレーションで必ず参照されます。
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