プロクロロコッカスとは?
ぷろくろろこっかす
プロクロロコッカスとは、海洋に生息する超微小なシアノバクテリア(光合成細菌)で、地球上で最も個体数が多い生物のひとつとされ、海洋の酸素生産に大きく貢献しています。
プロクロロコッカス(Prochlorococcus)は、直径0.5〜0.7マイクロメートル程度という非常に小さなシアノバクテリア(藍藻)の一属です。1988年にマサチューセッツ工科大学のサリー・チザムらによって発見され、現在では地球上で最も個体数の多い光合成生物のひとつとして認識されています。
主に熱帯・亜熱帯の外洋(栄養塩が少ない貧栄養の海域)の表層水中に生息し、1ミリリットルあたり数万〜数十万個体が存在することがあります。地球全体での個体数は10の26乗個(10垓個)を超えると推定されており、その規模は想像を絶するものです。
プロクロロコッカスの特徴と重要性は次の点に集約されます。
- 光合成と酸素生産:地球の大気中酸素の約20%はこの生物を含む海洋プランクトンによって生産されているとされる
- 炭素循環:大気中のCO₂を固定し、海洋の炭素循環に重要な役割を果たす
- 食物連鎖の基盤:動物プランクトンや小魚の栄養源となり、海洋生態系を下支えする
- クロロフィルの特殊性:通常のシアノバクテリアと異なりクロロフィルbを持ち、弱光環境に適応
地球温暖化による海水温上昇や栄養塩分布の変化がプロクロロコッカスの分布域に影響を与え、海洋生態系全体への影響が懸念されています。
使い方・例文
「海が地球の酸素の約2割を生み出している」という事実の背景には、プロクロロコッカスのような超微小な海洋生物の働きがあります。目に見えない小さな生物が地球の大気を支えているという点で、海洋学の授業でもよく取り上げられます。
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