フーガ応答とは?
ふーがおうとう
フーガ応答とは、フーガの提示部において最初に主題(テーマ)が提示されたあと、別の声部が同じ旋律を別の音高(通常は5度上または4度下)で模倣して演奏することです。
フーガ(fugue)は複数の声部が模倣対位法によって展開する音楽形式で、その冒頭に置かれる提示部(exposition)では各声部が順番に主題を提示します。このとき最初の声部が演奏する旋律を主題(subject)、次の声部が別の音域で答えるように演奏するものを応答(answer)と呼びます。
フーガ応答には大きく2種類あります。
- 実答(real answer):主題の音程関係をそのまま5度上(または4度下)に移調して演奏する
- 変答(tonal answer):調性感を保つためにいくつかの音程をわずかに変形して応答する
変答が用いられる典型的な理由は、主題が属音(5度音)から始まる場合です。実答のまま5度上に移調すると調性から逸脱しやすいため、音程をわずかに修正して主調の範囲内に収めます。バッハの平均律クラヴィア曲集などを分析すると、変答と実答の使い分けを多数確認できます。
応答が演奏される間、先に主題を演奏した声部は対答(countersubject)と呼ばれる対旋律を演奏することが多く、これがフーガ全体を通じて繰り返し使われる場合には「固定対答」と呼ばれます。フーガ応答の理解は、バロック音楽の対位法的構造を把握する上で欠かせない基礎知識です。
使い方・例文
フーガの楽譜を読む際、第1声部が主題を演奏し終えると第2声部が5度上で応答(アンサー)を奏でる部分を、フーガ応答として分析する。
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