ファンヴォールトとは?
ふぁんう゛ぉーると
ファンヴォールトとは、イギリスのゴシック建築に特有の天井装飾で、扇を広げたような美しい肋骨(リブ)が放射状に広がるヴォールト形式です。
ファンヴォールト(Fan Vault)とは、イギリスのゴシック建築、特に後期ゴシックの「パープェンディキュラー様式」に特徴的な天井構造のことです。壁面や柱の頂部から扇のように肋骨(リブ)が放射状に広がり、繊細なレース状の模様を天井面に形成します。
通常のリブヴォールトではリブが異なる方向に走りますが、ファンヴォールトでは一か所から等間隔のリブが同じ曲率で扇形に広がるのが特徴です。各ファン(扇形ユニット)は凹面の半円錐形をしており、隣のファンと組み合わさって天井全体を覆います。
ファンヴォールトの代表的な建築物としては以下があります。
- ケンブリッジのキングズ・カレッジ礼拝堂——長大なファンヴォールトが有名
- ウェストミンスター寺院のヘンリー7世礼拝堂——垂れ下がる飾り(ペンダント)を組み合わせた複雑な装飾
- グロスター大聖堂の回廊——初期のファンヴォールトの例
ファンヴォールトはゴシック建築の技術的・装飾的頂点のひとつとされており、石を使ってこれほど繊細な天井表現を実現した職人技術は現代でも高く評価されています。
使い方・例文
イギリスのゴシック大聖堂を訪れる旅行案内や建築史の資料で、美しい天井構造の説明にファンヴォールトという言葉が登場します。
この用語をシェア
最終更新: