ヴォールトとは?
ゔぉーると
ヴォールトとは、石・レンガ・コンクリートなどを積み上げて形成するアーチ状の天井や屋根の構造で、西洋建築の基本的な構法のひとつです。
ヴォールト(Vault)とは、アーチ(弧形の構造)を奥行き方向に延長・組み合わせることで形成される天井・屋根の構造形式です。石造・レンガ造の建築において開口部を広く取るための基本的な技術であり、古代ローマ以来、西洋建築の歴史において中心的な役割を果たしてきました。
ヴォールトの主な種類には以下のものがあります。
- バレルヴォールト(筒形ヴォールト):半円筒形で最も基本的な形式。ローマ建築に多用。
- グロインヴォールト(交差ヴォールト):二つのバレルヴォールトを直交させた形式。
- リブヴォールト:交差部に肋骨状のリブを施したもの。ゴシック建築の象徴。
- ファンヴォールト:リブが扇状に広がる形式。イギリスのゴシック建築に特有。
古代ローマの建築家たちはコンクリートとレンガを用いてパンテオンのドームやバシリカの大空間を実現しました。中世のロマネスク建築ではバレルヴォールトが主流でしたが、ゴシック建築でリブヴォールトが発達し、より高く・軽やかな空間が追求されました。
ヴォールトは構造的に横への推力(スラスト)を生じるため、厚い壁や外部の控え壁(バットレス)によって支える必要があります。このダイナミックな力学的解決策もまた、ゴシック大聖堂の外観を特徴づける飛び控え壁(フライングバットレス)などを生み出しました。現代建築でも鉄筋コンクリートのシェル構造などに系譜が続いています。
使い方・例文
ヨーロッパの大聖堂を見学する際に「天井のリブヴォールトが美しい」と評される場面や、建築史の教科書でロマネスク・ゴシック建築を説明する文脈で使われます。
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