ヒストン修飾とは?
ひすとんしゅうしょく
ヒストン修飾とは、DNAが巻き付くタンパク質「ヒストン」に化学的な変化を加えることで、遺伝子の発現をオンまたはオフに制御するエピジェネティックな仕組みです。
ヒストン修飾(ヒストンしゅうしょく、Histone modification)とは、細胞の核内でDNAが巻き付いているヒストンタンパク質に対して化学的な修飾(変化)が加えられることで、遺伝子の活性化や抑制を調節するエピジェネティクスの中心的なメカニズムです。
DNAは非常に長い分子であるため、「ヌクレオソーム」と呼ばれる構造単位を作ってヒストンタンパク質に巻き付いた状態で核内に格納されています。ヒストンの末端部分(ヒストンテール)は核内に突き出しており、ここに様々な化学基が結合することでクロマチン(DNA+ヒストンの複合体)の構造が変化し、転写因子のアクセスのしやすさが変わります。
主なヒストン修飾の種類には以下があります。
- メチル化(Methylation):メチル基の付加。修飾される位置によって遺伝子の活性化にも抑制にも働く
- アセチル化(Acetylation):アセチル基の付加により、クロマチン構造が緩んで転写が活性化される
- リン酸化(Phosphorylation):リン酸基の付加。細胞分裂や DNA 損傷応答に関与
- ユビキチン化(Ubiquitination):タンパク質の分解シグナルや転写制御に関与
ヒストン修飾はDNA塩基配列自体を変えることなく遺伝子発現を制御するため、がんや神経疾患・代謝疾患との関連が深く研究されています。また、環境・生活習慣がヒストン修飾パターンを変えることがわかっており、エピジェネティクス医学の重要なターゲットとして注目されています。
使い方・例文
「がん細胞では特定の遺伝子のヒストン修飾パターンが正常細胞と大きく異なり、それが腫瘍抑制遺伝子の不活化につながっている場合がある」というように、分子生物学・医学の文脈で用いられます。
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