ヒゲクジラ亜目とは?
ひげくじらあもく
ヒゲクジラ亜目とは、歯の代わりにひげ板をもち、海水をろ過して小魚やオキアミを食べるクジラ類の分類群です。
ヒゲクジラ亜目(Mysticeti)は、クジラ目を構成する二大グループのひとつで、歯をもたず口腔内に「ひげ板」と呼ばれるケラチン製の板を多数備えることが最大の特徴です。もう一方のハクジラ亜目(Odontoceti)が歯をもちエコーロケーションで獲物を追うのに対し、ヒゲクジラは大量の海水を口に含み、ひげ板でプランクトンや小魚をこし取る「フィルターフィーディング」という独特の採食方式をとります。
現生の科としては、シロナガスクジラやナガスクジラを含むナガスクジラ科、ザトウクジラで知られるザトウクジラ科(一部分類ではナガスクジラ科に統合)、ホッキョククジラなどのセミクジラ科、コセミクジラのコセミクジラ科、そして独特のひげ構造をもつコククジラ科が含まれます。
体サイズは哺乳類最大級で、シロナガスクジラは体長30メートルに達することもあり、地球史上最大の動物とされます。ヒゲクジラは一般に毎年長距離を回遊し、夏季に高緯度の餌場で大量摂食し、冬季には低緯度の温暖な海で繁殖します。20世紀の商業捕鯨によって多くの種が激減し、現在は国際捕鯨委員会(IWC)による保護の下、個体数回復が進んでいます。
ヒゲクジラの歌声(特にザトウクジラの鳴き声)は音楽的構造をもつことでも知られ、生態学・音響学の研究対象として注目されています。
使い方・例文
シロナガスクジラやザトウクジラはヒゲクジラ亜目の代表例であり、自然ドキュメンタリーでよく登場します。ひげ板でオキアミをこし取る採食シーンは、この亜目の特徴を象徴する場面として紹介されます。
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