パルサー風星雲とは?
ぱるさーかぜせいうん
パルサー風星雲とは、高速回転する中性子星(パルサー)が吹き出す荷電粒子の流れが周囲のガスを押し広げてできた、高エネルギー放射を発する星雲です。
パルサー風星雲(Pulsar Wind Nebula、略称PWN)は、パルサー(高速回転する中性子星)の強力な磁場と自転エネルギーによって生み出された「パルサー風」と呼ばれる荷電粒子(主に電子と陽電子)の流れが、周囲の物質と相互作用してできる高エネルギー天体です。プレリオン(Plerion)とも呼ばれます。
パルサーは大質量星が超新星爆発を起こした後に残る半径約10キロメートルほどの超高密度天体で、1秒間に数回から数百回という猛烈なスピードで自転しています。この回転エネルギーが失われる過程で、強烈な磁場と光速に近い粒子の流れ(パルサー風)が周囲に吹き出します。
パルサー風星雲の主な特徴は次のとおりです。
- X線・ガンマ線など高エネルギーの電磁波を強く放射する
- シンクロトロン放射(電子が磁場中で曲がる際に出す光)による非熱的スペクトル
- 内側から外側へ向かうジェット状・トーラス状の構造を持つことがある
- 超新星残骸の内部に存在することが多い
最も有名な例はかに星雲(M1)の中心にあるかにパルサー風星雲で、ハッブル宇宙望遠鏡やチャンドラX線観測衛星による詳細な観測が行われています。パルサー風星雲の研究は、高エネルギー宇宙線の起源や相対論的プラズマ物理の理解に重要な役割を果たしています。
使い方・例文
「かに星雲の中心部に広がるパルサー風星雲は、X線で撮影すると複雑なリング状の構造が見える」「宇宙線の加速機構を解明するためにパルサー風星雲が精力的に観測されている」のように使います。
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