バリデーション療法とは?
ばりでーしょんりょうほう
認知症の人の感情や言動を否定せず受け入れて共感することで、尊厳を保ちながらコミュニケーションを図る支援技法です。
バリデーション療法(Validation Therapy)とは、社会福祉士のナオミ・フェイル(Naomi Feil)が1960〜70年代にかけて開発した、認知症高齢者とのコミュニケーション技法です。「Validation」は「承認・妥当化」を意味し、認知症の人の言動や感情を現実と異なっていても否定せず、その人の内的現実として承認し共感することを根本原理としています。
従来の現実見当識訓練(ROT)が「今日は何日ですか」など現実への気づきを促すのに対し、バリデーションは認知症の人が過去の経験や感情に基づいて生きている世界を尊重します。具体的な技法としてリフレーミング・センタリング(会話者自身が落ち着く)、非侵入的なアイコンタクト、相手のペースに合わせた話し方、キーワードの繰り返し、オープンクエスチョン(はい・いいえで答えられない質問)の活用などがあります。
バリデーション療法の効果として、問題行動の軽減・自己表現の促進・孤立感の緩和・ケアスタッフのストレス軽減などが報告されています。介護施設のみならず、家族介護者向けの教育プログラムとしても普及しています。科学的根拠の蓄積はまだ発展途上ですが、人間中心ケアの実践として広く支持されています。
使い方・例文
「家に帰らなければ」と繰り返す認知症の入居者に対し、バリデーション療法のスタッフは「帰りたい気持ちなんですね、どんなお家でしたか」と共感的に問いかけます。
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